2235 修理依頼品


2016/4/10

”ネットでオシロを購入したが調子悪い” 東京都 K 様 修理依頼品
テクトロのアナログ 100MHz
電源を入れて見ると時間軸が画面の半分も振れない


電源が怪しいのでシールドカバーを外して電源部を調べてみる X軸電源と思われる100Vとシルク表記のポイントを測ると正常
その他表示のある電圧は正常だった



鋸波発振部は正常と思われる波形
偏向ドライブに問題がありそう


鋸波の行き先を辿ると100Vの絡むTr回路がありこの周辺に不良が無いか調べたが部品の異常はなさそう
どうしたものか…


ふとCRTの下に隠れている水平偏向の配線を横から覗くと片側が外れているように見える
ピンセットで摘むとぶらぶら やはり外れている
片側だけで偏向していたので振り方がおかしかった事になる 良く考えれば差動でドライブしていれば現象と合う ピンをさし電源を入れると正常になった


管面カバーが汚れていたので掃除


ケースに入れて1時間以上通電していると画面が一瞬消えてまた出る動作を繰り返すようになった
本体を取り出し通電すると再現しないので熱絡みかとドライヤーで加熱しても症状が出ない
仕方ないので全体が暖まる様に新聞で包み再現したら直ぐ中を見られるようにして放置


1時間程で症状が出た 見ると電源が一旦落ちて又入る動作 この時は電源部FET、Tr放熱板がかなり熱くなっている
AC/DCコンバータの動作が停止する様だが原因は?過電流検知が働くか、過電圧検知で保護が働くなどが考えられるが…
放熱板を冷風で冷やすと症状は出なくなる 放熱板の温度が少しでも下がるよう側板との取り付け面にシリコンを塗ってみる



組み付けて電源を入れると電源が入らず煙が上がった
POW FETの接続コネクタをずらして挿入してしまったようだ
FETゲートに入る寄生発振防止抵抗が燃えている (FET直近には入っていないが…)経路を考えると+B140V程がFETソース ドレイン間寄生ダイオードを通りゲートドライブ回路に回り込んだ事になる
ダメージは抵抗だけでは済んでいないだろう 回路を追ってみる
ゲートターンOFFスピードUP用のPNP Trもご臨終  2SA1015で代用 B C E 配列が異なるので足が交差する
PWMコントローラTL594までは3Kが無事なので回り込んでいないか?これは定番だった494の改良版らしい



部品交換で電源は入る様になった やれやれ とんだ回り道
過熱で電源が落ちると思われるのでシリコンを塗った放熱対策だけで対応できなければスイッチングロスの少ないFETに変えてみるか 少なくとも当時の世代より性能が向上したものが在るだろう
ON抵抗が一桁近く低い2SK3126に替えて試してみる
残念ながらやはり1時間程で症状が出る




本機には60角のFANが付く穴が開いている
FANで冷やすのが手っ取り早いので大須アメ横で60角のFANを買って来た



ちょっとFANの音が気になるが1時間以上通電しても安定している
前は電源近くのケースはかなり熱くなっていたが対策後はほんのりにもならない位でFANの威力は絶大




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