CD-705


2017/2/7

”音飛びしたり途中で止まる” 東京都 K 様修理依頼品
かなりレアな機種 CDプレーヤとしてはかなり筐体の奥行きが長く大きく感じる



電源を入れて見ると読み込みが遅く再生する時もあるが出来ない時もあり不安定
中の作りは通信機などの設計者が関わった様な設計でバックプレーンに基板が刺さる構成 メカはSONY 701ESに何となく似ておりかなり参考にした様な…
トレー開閉音も701ESにそっくり ピックアップも同じ…



マニュアルはないので追うしかない ピックアップからの配線はVRが並んだこの基板来ているのでこれがピックアップアンプ、フーカス トラッキングに関わると思われる SANYOのLA9100、LA9010が実装されているので予想通り VRにはマーキングがしてあるので弄られた機体の様だ


SONYと同じ様にピックアップAPCと思われる基板がある VRは可也上げてあるような位置 悪い予感…



アイパターンのテストポイントを探し波形を見ると暴れている
サーボ基板VR調整で綺麗な波形になった(オシロレンジは下げているが) APC VRを下げてもサーボ基板側調整でアイパターンレベルが上げらるのでピックアップの為にもAPCは下げておく それでも一部のCDRは再生出来るようになった


何とか調子良くなったので一旦CDを出し再度入れて見ると再生しなくなった CDが廻らない 一大事  トレイ開閉は出来るが再生動作が出来ずピックアップを最内周より外側へ手で移動しておいてCDを入れても移動しなくなった 再生シーケンスが進まない これは困った
電源を調べたが±9V、5Vは正常 ピックアップリミットSWや送りモータの配線を辿るとCPU基板に来ていて接点は正常


フロントのパネルの配線はCPU基板上側日圧コネクタでトレイ開閉は受け付けるのでCPU自体は動作していそう バックプレーン側は8255が I/FとなっていてリミットSWも8255に入っているので何かの拍子に静電気で壊れたのかも?今日は乾燥注意報が出ていたので可能性は高い 交換してみる これでダメとなるとお手上げ状態になる せっかく調子良くなったのに…
8255をICソケットにして替えてみる




残念 症状変わらず 表示器の点き方も何か前と違う感じ 何処かビット落ちでもしているのか? 回路図が無いとデジタルは追いにくい
CPUはμPD780CでZ80互換なので代替には困らない、SRAMはMSM2128で2kW×8 東芝互換品に、μPD8243、μPD2114は古いものが在ったのでICソケットにして交換 何れも古いものでZ80全盛の頃はZ80の色々組み込み機器に関わっていた 今ではH8やSH2に代わっているが
お願いだから動いて! ここまでICを変えても症状は変わらず 本当に困った


CPU基板以外もピックアップ送りに関係しそうな箇所は見てみたが良さそう 後確認していない所は?ディスク検知センサが在った 発光は目に見えないので赤外のフォトインタラプタと思われる 受光側の配線を辿るとピックアップAPC基板に来ている パターンを追うと基板内オペアンプLA6458S来ている 左側VRが9Vにプルアップされフォトトラコレクタ?/ダイオード?に入っているのでこれで受光調整することが分かった



VRを廻すと手で外周側に送ってあったピックアップが内周側に動いた 何だこんな事か!2/7からの8日間は何だったのだろう…
殆どのCDプレーヤはトレイ開閉でディスクが無くてもピックアップは動くのでこれが普通と思い込んでいた とんだ回り道 思い込みが災いしたいい教訓
普通に再生する様になった 音出し 701ESと聞き比べてみる どちらもCDRが再生出来るので同じコピー板を同時に再生して切り替えてみる どちらも甲乙つけ難い 705は701を可也意識した様でよく似ている




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