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2025/5/9
”B スピーカー端子のみ音声出力があり、A端子が反応しません、電源ランプが点灯しない。” A-2000 に引続き 東京都 K 様修理依頼品
電源を入れて確認すると 電源ランプは点灯しないが スピーカ端子は A B C 何れも正常に出力出来るが…?

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その他の状態を確認
トーンコントロールは左右共 動作が不安定 ターンオーバ切替スイッチの接触が悪く ボリュウムのガリもある
左右正常な時もあるが分解掃除が必要
又フォノ アンプ Rch は盛大なノイズが出てくる (オシロ 上ch = Lch 下ch = Rch)

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中を見てみる
パワーアンプ フォノアンプ トーンアンプ 各ブロックはシールドを兼ねた化粧カバーが付いている なかなか手が込んでいる
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前パネルを外す
スイッチ類を外す為内パネルも外していく パイロットランプは麦球でAC6Vが印加されていた 麦球の樹脂ホルダは溶けて酷い事になっている
ボリュウムは絡げ配線で外すのは面倒 線を切るしかない

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切れた麦球は赤 LED にしておく
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まずレバースイッチを基板から取り外す
一度はメンテされている様で 接点復活剤でベッタリしている
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スイッチ内部は全て両端が真っ黒 いかにも接触が悪そう

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コツコツと磨いていく 数が多くてちょっと気が滅入る

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トーンのボリュウムの配線を外し分解
接点復活剤を外から吹いたらしいが 内部には到達しておらずカバーだけベットリしている
単純なボリュウムではなく抵抗がステップで切り替わるディテントタイプとなっていて コストが掛かっている

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メインボリュウムも分解しようとしたが 外側のカシメは削ったがどうしても摺動子が硬くてシャフトから抜けない
無理に力を加えると樹脂を割ってしまいそうなので 分解は断念 外側は掃除できるが 内側は出来ないので ケースに2φの穴を明け 中へケイグを吹いておく

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ロタリースイッチも掃除 接点グリスを塗っておく
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ノイズが出るフォノアンプを調べる
恐らくトランジスタのマイグレーションが原因だろう
Rchのトランジスタを順に外してリードを確認 モールド根本が黒くなっている リードを磨きリード間も掃除
予防の為 Lch のトランジスタも外して同様に磨いておく
基板を外したついでにフォノ基板内にあるセレクタスイッチも外して掃除

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こちらも中は真っ黒 接点復活剤の影響か摺動子に緑青が発生している

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SP接続リレーは問題無さそうだが 念の為接点を掃除しておく

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出力オフセット電圧とアイドル電流調整
オフセットはLchが20mV Rchは10mV 程と余りズレていなかった アイドルの規定値は分からないが Lch が低かったので Rch に合わせておいた
エミッタ抵抗が0.68Ωなので 33mA 程になる ちょっと少ない気もするが まあこんなものか

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歪率を測定してみた
1KHz 8W 出力時 左右共 0.05 %だった 問題無さそう

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トーンコントロールの動作や フォノアンプのノイズは良くなったので音出し確認
問題無さそう 暫く様子を見て返送
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