AU-607 修理依頼品


2025/5/24

”症状として入手時は片CHの音が出ない状況でしたが リアパネルのプリ/パワーの切替スイッチを
ガチャガチャしたら両CHとも音は出る様になりましたが 小音量時には音が途切れたり 片CHの音が出ない場合があります。” 三重県 I 様修理依頼品 同じ三重県で近くなので持って来て頂いた

電源入れてみると 両ch 出力は出てくるが Lch に少しハムが乗っている
電源に問題があるのだろうか?



負荷を繋いで調べていく
パワートランジスタ エミッタ出力波形には問題がない リレーを通った後で波形が歪んでレベルも下がっているので リレー接点の接触が悪いのだろう 無負荷では接触が悪い分ハムが入ったのだろう




リレーを外そうとすると非常に厄介 リレーの乗った基板の固定ビスが簡単には外せない
配線も邪魔で結束をばらさないと浮かせられない 壊れない事が前提なのか?メンテナンス性が悪い 何とかリレーが外せた



接点に紙を挟んで磨く



メインボリュウムにガリがあるのでパネルから外す
接点復活剤を外から吹いた様だが中まで達していない
1段目には内部に達する様 2φの穴を明けケイグを吹いておく


スピーカ切替ロータリースイッチの真っ黒だった接点を磨いて接点グリスを塗っておく



オフセット調整とアイドル調整
オフセットは租調と微調があり 青トリマが租調 白が微調だった 多少フラつくが合わせ易い
アイドルは規定値が分からないので左右を40mV(約60mA 0.66Ω)にしておいた



一通りの動作確認 調整が出来たので音出し確認で問題発生
オフセットを調整したのに リレーが ON してスピーカが繋がると プッとクリック音が入る
調べるとパワーアンプ入力に電源投入時のプリアンプ内で発生する減衰波形が入ってくる 落ち着く前にリレーがONするので パワーアンプで 27dB のゲインがある為 僅かな電圧でも増幅されてクリック音となる 回路的な問題と思うがどうしたものか
フラットアンプのAC的ゲンインの低域を伸ばすため 大きなCが帰還に入っている ここまで大きくする必要は無いと思うのだが…
リレーのウエイト時間を伸ばす為ケミコンを裏付けしておいた


スピーカにクリック音が出なくなったので音出し
フォノも問題無く動作している




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