TC-R7-2


2009/5/23

”再生しません”ジャンク H/Oにて¥4Kで購入 38 2トラ機は未だ持っていなかったので持って帰った


リールモータは回ったが表示通り再生できない 
ピンチローラが固着で動けずキャプスタンに当たらない ピンチローラ周辺をバラすためパネルを外すと中はかなりの埃が溜まっている 心配していたベルトは未だ張りがありこのまま使えそう



キャプスタン ヘッドブロックを外し固着したピンチローラアームを無理に抜くとシャフトごと抜けてきた スライド部のグリスもねっとりして動きが重い
ピンチローラアームよりシャフトを打ち抜き何とか外れた 古いグリスはアルコールでは中々落ちずシンナーで拭き取り綺麗にして組み立て




ブレーキ部の動きも渋い ここもグリスの固着でアームの動きが重いので分解 ブレーキは擦り減り一部金属バンドの地肌が見える状態


ブレーキが減っていたので取りあえず代用の薄いフェルトを貼り付け様子を見る
調整で何とかなるような気がする


19cm4トラテープをかけて再生させるととりあえずは動き出した テープテンションがかなり弱い 又ブレーキも弱いので調整
マニュアルは無いので正確ではないがRV701でバックテンション RV703で巻き取りテンションが調整出来た



4トラックの再生は出来る様になり2トラック録音を試すと再生出来ず4トラ側に再生ヘッドを切り替えると録音したソースが再生できる 切り替えSWの接触不良を疑ったが2トラ用再生ヘッド巻き線が両ch共断線だった 部品供給は既に終了しているとの事でヘッドの再生を試すため まずばらしてみる


ウレタンのような充填材を取り除くとヘッドの構造が見えてきた ルーペで見ないと細部は小さくて良く見えない


コイルを巻き直す為全てばらしてみた 之までヘッドはばらした事はなかったので良い経験 発見があった
左右に分かれたように見えるUコアが刺さるボビンは繋がっていてコイルを巻く時は1列にして巻き 組み立てる時に折り曲げUコア刺す構造でよく考えられている
ばらす時に痛恨のミス ボビンからUコアを抜くとき片ch側Uコアが中央で割れた ボビンとコアがワニスで固定してあり力の入れ方が悪かった様だ 仕方なく接着剤で貼り付けたがギャップが出来る事になり感度が落ちるはず どれほど落ちるか試すしかなく気を取り直しコイルを巻いてみる



元の線径とほぼ同じと思われるφ0.06ポリウレタン線で巻いてみた 元の巻き数は調べる根気は無かったので見た目同じ位の線量を巻いてみた 二つに分かれたボビンの巻き数及びR/Lchの差が無い様にし1ボビン当たり1000Tとした


巻いたコイルを組み立て 小さいので一苦労 慎重に拡大鏡とピンセットを使い今度はミスをしない様ビールを飲む前に作業


組み立て最終工程 コイルをハンダ付けしヘッドをデッキに戻しテスト やはり割れた側は6db以上低い 再生アンプGAINで何とかなるかも?まずは音が出ただけでも良かった 正常なヘッドの音と比べられないがまともな音たったので細部を調整のつもり


やはりアンプGAIN調整では無理があり 2トラを何とかまともにしようと4トラ再生ヘッドをばらしてみると 折れたコアと同じものが使われていたので4トラヘッドは犠牲にしてコアを入れ替え
2トラは左右のレベル差は無くなり本機は2トラ専用機となった





片チャンネルにちょっと気になるハム音が入る 之までの修理ではあまりケミコンの交換はしていなかったが今回は全数交換してみた アンプ部はMUSEハイグレード品にしてみたが通販で購入した為 送料 代引き手数料を含めるとデッキ購入価格より高くなってしまった また10号リール テープ クランパなども購入したためトータルでは高いジャンクになった




ケミコンの交換でハム音は解消 録音時のボソボソ音はヘッドの消磁で気にならなくなってこの状態でジャンク部屋で使ってみるつもり
T社の4トラヘッドを手に入れたが取り付けには加工が必要な為面倒になり今のところつけていない




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