TC-K777ES 2台目



2011/7/18

”再生しません”ジャンク H/Oみどり店にて¥5Kで購入 以前カセットドアが欠品した部品取り用同機を手に入れたが今回外観上は欠品の無い本機を見つけたので手に入れた カセットドアが欲しかっただけだが高いドア代になった
H/Oの表示通り再生しないもののヘッドの上下やピンチローラアームの固着は無さそう 早送り 巻き戻し動作は何とかするがテープ速度はかなり遅い 再生出来ないのはキャプスタンが回転していない為で修理はちょっと厄介な予感
又この機体は既に弄られている様で結束にビニタイがメカ回り使われている他ビスも何ヶ所か頭を舐めている
修理も受けていた履歴がある




メカが弄られていると思われるので取り外し不具合が無いか調べてみる
再生ヘッドの基板への配線はコネクタではなく直接配線のためハンダ付けを外す必要がある



メカを順番にばらしていく




リールモータAssyをばらしていくと接着が劣化したのかマグネット側にリングが吸着していたので基の位置に接着



ヘッドはオリジナルの様で磨耗は殆ど無いが錆びて汚れていたので磨いて消磁しておく
何故か消磁ヘッドがかなり傾いているしあちこち弄った跡が出てくる


古いグリスを拭き取り綺麗にして組み立てていく メカ部品には特に不良は無くキャプスタンが回らないのは基板側の問題の様だ
組み立て途中押さえビスが斜めに入りたがるのでタップで修正



モータドライブ基板を見るとパワーTrを放熱板に止めているナイロンビスの頭が劣化したのか取れているので後で交換しなくては
回転しない原因ではないので他を調べると怪しいボリュウムの形をしたSWが真っ黒 導通を測るとかなりの抵抗値がある 本来はもっと低いはず ジャンパ線で渡っておく




元々付いていたサーコンは劣化して剥がすと千切れてくる
新しいTO220用サーコンに交換してナイロンビスも全数交換
Trはモールド絶縁タイプでナイロンビスは必要ないと思うが…


仮組で試すとキャプスタンは基板ジャンパ処理で回るようになり再生動作は出来てレベルメータは振りヘッドフォンからは音も出た 暫く再生しているとテープ中ほどで突然停止した 再度再生させると直ぐにテープ巻取りが止まり停止状態となる


7/30

モータドライブ基板にあるVRの名称がシルク文字で記されているのでFWD VRを少し廻すとリールモータが再生中止まらない様になった また巻き戻し 早送り速度はREW VR、 FF VRで可変出来たので遅かった速度を上げておいた


ボリュウムSW?を分解してみた 両端にしか導体が無く脚と導体間の抵抗値は500KΩ以上あった 不良となっていたS601がどの程度の抵抗値でキャプスタンが廻らなくなるのか試してみた 回路図 サービスマニュアルは無いので何のSWか分からないので切り替えると何が起こるかかも試してみると2.4KΩ以下で廻り始め1KΩ位で正規回転数になる抵抗値を下げるとトルクが増加していくので電流も増加しているはず 1KΩを少し切る当りから十分なトルクとなるので直結でも動作していたが安全をみて200Ω+1KΩに変更 接続を反対するとキャプスタンは廻らない 何の為のもの?


ふとした弾みで放熱板に手が触れた時火傷する位熱くびっくりした モータドライブ基板の放熱板はもっと熱く 他も見ると発熱部近くにケミコンがありかなり熱が伝わっている ケミコンの劣化が起きているかも この発熱量ではナイロンビスが劣化していたのは当然だろう 基本設計が同じ777ESUも確認してみる必要がある この温度上昇は民生機では常識なのか?確かに本機は今まで生き延びているのだからこれもありなのか…




レベルメータの左右振り合わせ 再生アンプレベル 録音アンプレベル合わせなどを行い各動作確認



ヘッドフォンで再生音を聞いてみる これはこれで良いのだがESシリーズ後期の方が完成度は上がっているように思えてきた 録音調整時SIN波形が歪むので何か変だなと思いテープセレクトSWを見るとポジションが合っていない 手動のため切り替えを忘れる事があり不便




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