SQ38F 修理依頼品



2016/3/24

同町内に住む I 様の修理依頼品

何年か前ラックスにオーバーホールに出したが調子悪くなった

スピーカの音が始めは良いが少し時間が経過すると
片側出なくなる
周波数切り替えSWを操作するとバリバリ音が出る
その他チェック の依頼 回路図が付いているので助かる

真空管アンプは30年以上縁が無い
中学生の頃6BQ5シングルなど製作はしていたがその後
トランジスタ準コンアンプに始まり純コンOCLアンプなどに熱中
社会人と成りLUXKITのKMQ80製作がタマの最後 その後オーディオから遠ざかっていた




電源を入れて試すと
パイロットランプが点灯しない
AUXに1KHz信号入力するとSPより信号は一応出る
トーンの動作がおかしい TREBLEは変化せず
BASSはLchを廻すとレベルが大きく変化する 本来1KHzなので殆ど変化しないはず

SP出力波形 発振ぎみ?
ボリュウムを絞っても出ている
1時間以上通電しても出力は低下する事無く出ている
恐らく各SW、VRの接触が悪く調子が悪くなっている様だ



中を見てみる
カップリングのオイルコンはフィルムコンに カソードバイパスケミコンなど交換してある



パイロットランプが球切れで点灯しない LEDに交換 AC6Vが印加されているので逆耐圧防止ダイオードをシリーズに入れておく



レバーSW VRのガリが酷いので分解掃除をしようとするとパネルを外さないとアクセス出来ない レバーSWの頭がなかなか抜けず大変



まずはトーン切り替えから
SW構造を知る為配線ハンダ付けを外す
接点復活剤だろうか 中も外もベットリしている
接点部は真っ黒 磨いて接点グリスを塗っておく
レバーの曲がりも修正
ラックスサービスのオーバーホールではコンデンサ交換まではしたようだが面倒なSW交換はせずそのまま?(部品も無いだろうが…)




念のためスチコンの容量を測ったが正常



次にローカット ハイカットSW
配線はそのままで接点清掃をする
ハイカット側は黒くなってはいないが緑青が出ている
ローカット側は真っ黒




テープモニタ切り替えSW
黒くないが接点復活剤の影響か緑青が出ている 摺導子はこのSWだけ形状が異なっている


ツマミ パネルは外したので序に掃除 傷は少なく状態は良い



仮で音出し 聴感上問題なさそう
トーンdefeatで周特 歪を測定 左右で多少アンバランス
高域でLchは多少段付きがありこの影響か?


                     R ch 4W出力 歪0.2%


                     L ch 4W出力 歪0.6%


音出し三日後 Rch の音が小さい 何が起きたのか 前日パワー部レベルVRがMaxだったので電源OFF後センターにしたのが原因らしい ボリュウムを廻すとかなりガリが出る ここは見過ごしていたので見ると接点復活剤?の跡が…
ケイグで処理




木製ケースに納める前に音出し
CD LPなど数時間聞いていたが特に問題なさそう
本機を聞いた後トランジスタアンプを聞くと何となく中域が奥に引き込んだ様な感じ
38Fはパット聞き普段聞いている音と変らない気がしたが比べると違いが有り未だに人気があるのは分かる気がする




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