HK6800 その後


2019/8/9

何年かぶりに電源を入れてみると又プロテククトが解除されない症状が出ている
ドライブ基板を外して動作確認 ドライブ基板は左右共正常に動作している


パワー段基板を外して調べてみる Trは正常そうに見えるが…
フラックスで汚れていたので洗浄しておく Trを外して調べても正常
本機はエミッタ接地のコンプリでコレクタ側が出力となる余り見かけないタイプ



パワー段基板単体で動作確認 上下アームに±1.2Vバイアスで電流が流れだすはずだがそれより低いバイアス電圧で流れ出しアイドル調整VRが効かず一気に電流制限を掛けた電流まで流れる 此処で変な事に気が付いた パワーTrのダーリントン前段のみが熱くなっている
VCE のより高い物にしてあったのでオリジナルに替えてみるとアイドルがコントロール出来る様になった オリジナルの物に比べ同じYランクでもhfeは30%ほど多いが…これが影響するのか? 前の組み合わせで一旦は動作していたのだが…
エミッタ接地のアイドル制御は難しい様で回路も複雑になっている こんなに苦労するとは思わなかった


パワー段が安定したので組み立て
SPケーブルは非常に太く3.5sqはあろうかと思われる 之が基板に補強金具でハンダ付けされていたので外すのに苦労した 



まずは外部電源でドライブ基板と組み合わせた状態で動作確認 動作している


パワー部を本体に組付け AC電源で動作するかスライダックで電圧を上げていくと60V程でプロテクトは解除されCD入力より信号を入れるとSP端子より信号は出るがRchはLchに比べ可也レベルが低い パワーアンプは良くなったはずだが…
パワーアンプRchの入力がLchに比べ低い プリアンプも悪くなったのか?
セレクタ基板から調べる


本機のセレクタは三洋のアナログSWが使われている
此処の出力レベルは両ch揃っている
となるとフロントパネル側のトーンアンプが悪いのか?
トーンアンプはパネルを外さないと辿り着けない 非常にメンテし難い構造
この構造を見ていると山水のアンプによく似ている ひょっとしてこのアンプは山水が関わっていたのか?


此処までばらすのに一苦労 フラットアンプ出力までは正常にレベルは出ている
プリアンプ出力はシリーズに330Ωを介してパワーアンプに接続されているのでパワーアンプ入力インピーダンス(抵抗)が低い事になるが…


ここで思い当たる事が
パワーアンプテスト中にアンプ入力にあるミューティング用JFETを外して入力がGNDに落ちないようにしていた
本体に組み付ける時にFETを付けたのだがハンダのひげでFETがON状態になっていたらしい 付け直したら症状は正常になった とんだ回り道
ばらしたパネルを組み立て ハーネス長に余裕が無くアンプ基板をパネルに入れるのに苦労する


本機の調整ポイントはオフセット、メインドライブ、アイドルの3か所がある アイドルは30%程低めに設定しておく
此処まではプロテクトが働くことなく動作している 電源投入後10秒程ミューティングでプロテクトランプが点灯 この間はドライブ段はカットオフ状態 その後プロテクトは解除され動作状態になる 過電流、過熱検知が働くとプロテクトランプが点灯しカットオフ状態になる 通常は之で保護されるがパワーTrがショート状態で壊れるとプロテクトリレーは無いので スピーカに電源電圧が掛かるか 上下貫通ならば電源ヒューズが飛ぶ事になるので本機を使うには躊躇ってしまう 
今後も使う事は無いので動作しているうちにH/Oに売ってしまおう




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