CT-7000 修理依頼品



2025/8/19

”ステレオランプは点灯するのですが、ステレオ放送のチャンネルに正確に合わせることができず、ステレオでの受信がうまくできません”
東京都 K 様修理依頼品
トラッキング やディスクリ ズレが起きていると思われるが YAMAHAの FM 専用高級機 どんな音がするのだろう ちょっと興味がある
電源OFF時 チューニングメータ センターが若干ズレている 
どの様な状態か電源を入れて 83MHz ステレオ1KHzを入れてみた

1  トラッキングが少しズレている
2 ディスクリも少しズレている 
3 ステレオランプが点灯せず 復調も出来ていない
4 Sメータ照明ランプが切れている



中を見る為木製ケースから中身を引き出す
ユニット別にシールドカバーがしてあり如何にも高級機
チューナにしては可也重たい



トラッキングが高い周波数でズレているので調整
90MHzでOSCのトリマ 76MHzでOSC コアを調整
同調点でチューニングメータがセンタになる様ディスクリ調整
この時点でステレオ信号を入れているのに STEREO ランプは点灯しない
電源を入れ直した時に たまに点灯する時もあるが 不安定





MPX基板を見てみる ハンダクラックは無さそう
この基板のNPNトランジスタは全て2SC458が使われている これは曲者で足が黒くなり マイグレーションが良く起きるもの
それほど酷くは無いが黒くなっている物が多くある
コネクタ勘合部を押さえ過ぎていたのか 基板が異様に反っている




黒くなったトランジスタ リード間を擦って 磨いておく



セパレーション調整 19KHz OSC フリーランは±20Hzに調整
PILOT信号が入れば19.000KHになるのでPLLは正常と思われる
WIDE と NARROW 両モード調整
L R 400Hz 出力歪の IFアンプ調整  0.1 %以下なので良さそう
今の所安定しているが
ふとMPX基板とシャーシ下にあるコントロール基板と繋がるコネクタを押さえると STEREO表示ランプが消えた
不安定な症状が出た コントロール基板側に何かあるのか?





コントロール基板を外して見てみる
ハンダクラックは無さそう
この基板にも 曲者 2SC458 が多く使われている 2SA763 のリードも黒くなっていた この影響だろうか?
黒くなったトランジスタ モールドの ピン間を擦って掃除 数が多いので面倒
AFCが安定せず チューニングメータがフラつくのも コントロール基板が原因かも
この基板のトランジスタ リードの掃除が功を奏したのか その後安定する様になった




Sメータ照明部を見てみる
ランプ基板を外すと麦球ホルダがあり ゴムホルダは抜け 交換出来る様になっている
手持の麦球に交換 麦球のリードを潜らせ余分な線はカット




安定動作する様になったので音出し
しばらく様子を見てみる




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