T-411 修理依頼品 2 続き


足の折れたSN7490A
断面を見ると 内部まで錆びている様に見える
環境が余り良くない場所だったのだろうか



スケール右端が暗くなっている
照明ランプが切れているのだろう ランプホルダを外してみた やはり右端が点灯していない
6.3V E10 豆球 点灯している3本も交換した方が良いだろう ホームセンターで購入



ICソケットにする必要は無いと思うが 丸ピンタイプに全数交換
メーカは交換する事が前提だったのだろうか?
SN74LS90に全数交換しておく



Xtal Lock の動作確認
トラッキングが合った状態で 同調点に近づくと Lock ランプが点滅から点灯になり PLLが引き込み 局発周波数が受信周波数-10.7MHzとなりロックされる AFC電圧も変化するので安定動作するようになった 同調点で1時間以上放置しても安定している

(72.300MHzピッタリにならないのは信号発生器がプラス150Hz程のズレがあり 基準クロック214KHzも少しズレがあるのだろう)





セパレーション確認 経年変化で可也ズレていたので調整 
本機のMPX復調はディスクリート構成 唯一差動アンプIC M5109Pが使われている
調整はコアで行う様だ 左右個別に調整出来た




安定動作する様になったので音出し 暫く様子を見てみる
なかなか良い音がする


あくる日電源を入れると問題発生
受信出来なくなっている 0.5MHz程低くしないと受信出来ない 昨日まで問題無かったのだが
調べだすと ますます悪化 2MHz近くズレだした 何が起きたのか?
回路図が無いので局発の回路を追ってみる
多少定数は違うが他社製品でも良く見かける回路だった



ヘアドライヤーでフロントエンド局発部に温風を当てると 一瞬でッロックが外れ 受信出来なくなる
フロントエンドに問題がありそう
普通 少々温風を当ててもズレないはず セラミックコンをハンダ鏝で部品に傷が付かない様 マイカ板を挟んで加熱して 変動しないか順に当てていく トリマとパラとなっている 10pが怪しい CHなので0±60ppm/℃ 外してCメータで測ってみたが問題無さそう
念の為バリコンシャフト部に錆びが見られるのでケイグを塗っておく 環境が悪かったのか各所に錆びが見られる
この状態で温風を当てるとロックは外れる事なく安定している バリコンの接触が悪かったのか?

継続調査中


2時間程 NHK FM を聴いていると ブツブツとノイズが入り始めた ロックランプが消えたり点いたりしている
症状が出た 局発トリマを押さえると症状が変化する トリマが原因かと思ったが トリマにパラに入っている10pセラミックコンを絶縁物(割り箸)で突くタイミングとノイズ発生が合っている このセラミックコン自体に問題がある様に思えてきた 10pセラミックの頭が黒くマーキングしてあるのでCH(0±60ppm/)タイプ が使われている 村田RDE5C1H (0±30ppm/ )10pに交換
トラッキングの補正に1pをパラにしておいた


トラッキングを調整後 何気なく局発コイルをシールド板側に押すと又同調がズレる
未だ何かある トリマ バリコン コイル のぼってりしたハンダを吸い取ると トリマのリードにハンダの跡が殆ど無い
トリマの可変範囲が少ないなと思っていたがこんな事だったのか
まさかの天ぷらだったと思われる リードを磨きハンダがのり易いように磨く 





再度トラッキング調整
バリコンとスケールに位置関係を少し周波数の高い方に余裕を持たせるようにずらし 追加の1pは不要になった  前はトラッキングが合い難かったのが 簡単に合うようになった





再度音出し やっと安定して動作するようになった




トップへ
戻る