UDR-F88 修理依頼品


2024/6/9

CDP-X55ESに引続き 修理依頼
”トレー開閉のベルトが切れていたので 輪ゴムで代用してあり開閉は出来ても再生すると テープが絡む” との事


中を見てみる
カセットが入っており テープがハーフから出ている
トレー開閉ベルトが白い輪ゴムで代用されている
再生するとテープリールが巻き取られずキャプスタンからテープが出てくる この時リール台自体は回転している


メカを出して観察
キャプスタンベルトやモード切替用ベルトは問題なさそう
カセットハーフ押さえ用と思われるバネが外れている 樹脂部品に掛かっていた思われるがバネ力が強いので 樹脂のツメが割れて無くなっている
ハーフがしっかり押さえられないので ハーフが浮いて テープ側リールと リール台が上手く噛み合わない様だ
手でハーフを押さえて再生すれば正常に動作する


樹脂部品を外してどうするか考える
この部品の裏に0.5mmの板なら収まる窪みがあり 又破損したツメの根本には角穴がある
これ等を利用すれば何か出来そう



鉄材の方が良いが 加工のし易い 0 .5tの銅板で バネを掛ける金具を作ってみた
バネ力が可也強いので エポキシで補強しておく



ベルトを交換して 組付け
バネを掛けて様子を見る 何とか耐えて変形などしていないので 大丈夫そう



再生は出来る様になったので音出し
問題無さそう




念の為録音確認 まさかの録音異常が
INに信号源を入れ録音ボタンを押すと 録音ポーズとなり OUTに入力信号がモニタされる
テープをスタートさせると Lchの波形が歪んだ波形となる 本機は2ヘッド機なのでモニタ波形は録音された波形ではない
実際に録音された再生波形も Lchが歪んでいる 何が起きるのか 録音アンプが接続されると歪むとしか思えない…
歪波形はバイアス不適正時の様な波形だが録音前なので不可解
回路図は無いので 基板を観察
使用されている IC のデータシートをネットで調べると μPC1297CA μPC1330HA M51132L CXA1331M 何れも見つかったので 凡その構成はアプリケーション回路から予想出来るが主機能は IC 化されているので回路図が無いと追い難い
又 3 ヘッド機は録音調整し易いが 2ヘッド機は面倒

続く






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