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2018/3/29
”両チャンネルから再生はするのですが、ノイジィでクリアさに欠ける 曇り感のある、間の抜けた音と言いますか、聴いてて感動しない音” 東京都 Y 様 修理依頼品
どんな状態なのか音を聞いてみる
各スイッチ類のガリが多い 両チャンネル音は出てきたが歪っぽくザラついてピアノなどはキンキン耳につく 特にRchは歪が多い |
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sin 1KHz 信号を入れて出力波形を確認
やはり可也歪んでいる プリOUTは正常なのでパワー部に問題がありそう
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ドライブ段やプリは基板化されてSQ38FDよりスッキリしている
出力段の動作状態を見てみる バイアス電流は左右共アンバランス、左右の差も可也出ている
又1KHz入力波形 位相反転の6AQ8出力は出ているが50C-A10グリッドに片側が来ていない カップリングコンの0.1/630Vの劣化らしい
外してCメータで測ると4個共計測出来ずエラーとなる 完全にダメになっている
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ブロックケミコンの膨れが無いか見ていると半田の球が落ちている 製造当時の物か?
剥がすと痕が付いているので製造時の物らしい ショートしなくて良かった
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電源スイッチのスナバが焼損している SONY TA-1120A のスナバも動作中に煙が出てきた この頃のフィルムコンは劣化するようだ
岡谷のS1201に交換
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カップリングコンの交換でAUXからの波形は綺麗になった 歪は10Wで0.05%程になったのでバイアス調整(少し押さえて約35mA) 本機には50C-A10カソードに10Ωが調整用に入っている ACバランスで歪が最小となる様調整 ”M3REJC”VRは何かよく分からないのでパス プッシュプル片側が動作していなくてもそれなりの波形になるのはNFBのなせる業と改めて実感
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フォノアンプの音がおかしい 低域が出ておらずハム音が大きい
フォノ12AX7のカップリングコンを外して調べると容量抜けを起こしている 0.022μ/400Vはピコオーダの値を示しNTKマーク(日通工?)のフィルムコンは各段殆ど劣化していた ×は全くダメ △は規格を満足しない容量低下 松下のものは劣化していない
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1μと0.022μを交換
フォノの音は正常になった
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音出し 問題なさそう
ご依頼者は4月末まで自宅を離れるとの事などで我が家の38FDと比べながらしばらく聞いてみよう
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