HK6800追修理


2016/10/31

2010/7に修理した本機は修理以来使わず ずっと倉庫代わりにしているジャンク部屋1に置いてあった 処分しようと久しぶりに電源を入れるとプロテクタが働き動作しない メカ物は長く放置してあると調子悪くなる場合があるがアンプは比較的動作するものだが…
前はヒューズ抵抗の劣化でパワーTr、抵抗の交換で一旦動作したが未だ見落としている抵抗が無いか調べてみる 今見てもメンテ性は良くない


ドライブ基板を外してみる
怪しいのが何個もある 100Ω 片側外して測ると150オーム それ程酷くはないが劣化はしている
R457他 見慣れないカラーコード 茶 黒 茶 で100Ω 後 白はヒューズ抵抗?近くの330Ωも同様 
22Ωも27Ω程になっているが25V電源Trコレクタシリーズ抵抗でさほど影響ない箇所と思われる



パワー部にも太い電線(SP出力)に隠れた220オームが… 測ると274Ω ちょっと多い
ここはTrベースシリーズ抵抗なので余り影響無いと思うが


POWドライブ基板にプロテクト、ミューティング回路があるので基板単体で動かしてみる ミューティングは10秒程動作しプロテクトも動作する条件関係は本基板だけではOK(過熱検知サーミスタ相当の抵抗有り/無しで動作) 
ドライブアンプもパワー段が無いのでオープンループとなり飽和して電源電圧に振り切っているがFBを擬似的にすると増幅動作もしている
もう片chも動作している さて何処が悪いのか?パワー部が怪しくなってきた




先回修理したパワー部の±B電源を外すとプロテクトは解除する パワーTrは交換済み TA-F333ESAの時とよく似た症状 ファイナルドライブTr、バイアスTr どちらかが悪いのだろうが何回も取り外しが面倒なので両方交換してみる 東芝のTrは同品番が 日立のTrは東芝相当品が手持ちに在った


10秒程でプロテクトが解除するようになった




ドライバー段の調整、アイドル調整、オフセット調整、フォノアンプ調整後 歪確認



調整が終わったので音出し 
しばらくプレーヤなどの音出しテスト用PMA-2000Uの代わりに使ってみようと1時間程聞いていると
プロテクトが点灯 電源を入れ直すと解除したが15分程で再点灯 又しても333ESAと同じ状況になってきた
嫌な展開



不良chパワー部を外部電源で駆動 電源が垂下する
ファイナルの足を浮かせてドライバーまでの動作とすると垂下せず動作する 回路図がネットで見つかったので見ていくとゲインは定数分程有り正常そう パラプッシュを交互にシングルにしてもダメ ファイナルを手持ちの適当なものをシングルにすると垂下しないしアイドル調整も出来る 熱くなるので直ぐ絞ったが… ファイナルが悪いのかと外したC3281/A1302を単体で簡単に調べても壊れていないように見える 泥沼になってきた



こんな時は冷静に回路図を眺めて所々に記入してある動作点を自分なりに検証 そうすると動作が見えてくる
過電流で働く時のプロテクト動作点など…
回路図は細切れPDFをA3でプリントアウトして貼り合せ 可也大きくなったが見易くなった
気を取り直して再度元のC3281/A1302を付けると動作する はて? アイドル調整VRはあるポイントから急激に増加する 一旦暴走するとアイドルを絞っても電源が垂下して熱くなっているので動作不良状態から復帰しない やはり素子が劣化しているのか?



再度ファイナルを外しドライバだけにしてドライバ A1302B/C3298Bをドライヤーで局部的に暖めると暴走を始める 
簡易的に放熱器にクリップで挟みバイアス温度補償Trだけを暖めるとバイアスは減るので機能はしているようだ
何か見落としているのか?


過電流でプロテクタが働いた場合計算上トータル14A程になると思われる 素子の劣化の可能性は少ないが交換する場合を考え少し耐圧の高いC5200/A1943は各個\200と格段に安く代替ドライバのC4793/A1837も\60と安いので買ってみた オリジナルのC3281/A1302は各\600 C3298/A1306は\110? C3298は手に入り難い


続く




トップへ
戻る